カフェ「山小屋」今日の1冊⑦
今日ご紹介する本は、イラストレーター・カラクリ作家と活躍されている塩浦信太郎さんの「ネイティヴ・アメリカンの こころが よろこぶ ことば」です。
私がアメリカンインディアンに関する本を読んだのは大学生の頃で、その頃から彼らの自然信仰と独特の死生観に感銘を受けていました。
一方塩浦さんは実際にネイティブ・アメリカンと交流をしてきているので、もっともっと深い理解力で彼らの言葉を独自に解説しています。
「こころが よろこぶ ことば」に出てくるネイティブ・アメリカンの言葉をひとつだけ引用します。
大地とは 魂の安らぎを与えてくれる
生きる勇気を与えてくれる場所
また 大樹を育ててくれるところ
だから 年老いたインディアンは
土の上に座り 横たわり 考える
大地は 生きる不思議を教えてくれる
ネイティブ・アメリカンは空と大地に畏敬の念を持っています。
実はパグ犬大地くんの「大地」という名前はアメリカンインディアンの教えからいただいたもの。犬の名前に大袈裟だと思われるかもしれませんが、本当は自分の息子(長男)に付ける予定の名前だったのです。ちなみに次男は「太陽」です。もう長男も次男も間に合わないと思ったところに大地くんが現れたので、息子の名前を付けました。
まさに今は大地くんから、魂の安らぎをもらっています。
話は戻りますが、私が初めてアメリカンインディアンに関する本を読んだ時、あまりにも感動したので、その本の内容をかいつまんで大学の先輩に話をしたことがあります。先輩は同じ文学部で、哲学の勉強をしている人でした。その先輩は私の話を聞いて、なんと涙を流したのです。
人生の中でこれより後にも先にも、自分の話に感動して涙を流してくれた人は初めてです。もちろん、わざと泣かせようとしたわけではないので、私のほうが驚きました。
山へ行くとき、悲しい出来事があったとき、死ぬことが恐くなったとき、アメリカン・インディアンの言葉が、私に勇気を与えてくれます。