先見の明

今日の朝、友人が送ってくれたメールは「私には先見の明がある」という内容のものでした。


「先見の明」で思い出すのが、人生の大大大先輩であった塾の校長先生です。戦争を経験していました。


私は大学生のころ、街の小さな塾で講師としてアルバイトをしていました。


私は大学4年の冬になっても就職先が決まっていませんでした。そんな私を塾長はさりげなく心配してくれていましたが、やっと就職先が決まったことを報告したときに、「そうか。君を決めた会社は先見の明がある」とだけ言ってくれました。


それは、ただ「おめでとう」というお祝いの意味以上に、私という人間に対する褒め言葉として、一生忘れられない言葉として残りました。


それから数年後に塾長は亡くなりましたが、言葉というもので人は強くもなれるし、自信を持つこともできるということを身をもって教えてくれたのだと思っています。


真の教育者でした。